シンプルかつミニマムな住環境で生活したい。そんな人が年代に関係なく増えています。小さい家の需要は高まっており、「タイニーハウス」や「ミニマムハウス」と呼ばれるタイプの家も注目されているのが現状です。以前は豊かさの象徴が、大きな家に住むことでした。

ところが現在は、そのようなバブル時代の考え方が廃れ、自分達のライフスタイルに最適な小さい家で過ごしたいと望む人々が増えてきたのです。小さい家は住むことにメリットがあるだけではなく、建築費や固定資産税、住宅ローンの負担も少なくなります。将来のメンテナンス費用を貯蓄しておくことも、決して無理ではありません。こうした数々のメリットが、小さい家の人気の秘密と言えます。

小さい家のメリットは、他にも存在します。それは、建てたあとのメンテナンスがしやすいという点です。外壁の塗装や補修などは、大きい家であればあるほど面積が広くなり、金額が高くなります。小さな家であれば、面積自体が小さいため大きく費用がかかる心配がありません。

また、内部がもともと小さいという傾向にあるため、生活動線をしっかり確保しておけば、普段よりも掃除などのお手入れがしやすいという強みもあります。ご高齢の方が住む場合も、各部屋への移動距離が小さく便利です。ただし、生活をするにあたっては台所などの場所は広めにとるなど、設計の際にはある程度工夫が必要となります。さらに、収納スペースが少なくなりがちという点をどうやってカバーするかも、考える必要があるでしょう。